ポール・マッカートニーの東京ドーム公演。
私の学生時代、The Beatlesはすでに「伝統芸能」と言われていたものである。
正直なところ、いまさらポールマッカートニーでもないだろう、という気もしなくはないのだが、学生時代の友人が律儀にチケットを取って律儀に誘ってくれるので、今回も行ってきた。
前言を翻すようだが、やっぱり行ってよかった。
The Beatles、Wingsの好きな曲が次々に(ポールおじさん本人によって)演奏される点ももちろんだが、「バンドらしさ」が伝わってくることも魅力の一つである。
いまどき、同期を多用するバンドが多いなか、彼らはステージ上の5人でほとんどの音を出していたように思う。こうなるとポールおじさんも手は抜けない。ベース、ピアノはもちろん、ギターを持てばリズムのみならずリードパートも弾くし、完全にバンドの一員として機能しなければならない。ライブで出せない音をキーボードやギターでどう乗り越えるかもライブの醍醐味だと思っていたのだが、最近通うようになったライブハウスでも、ほとんどのバンドが同期を利用してコーラスやストリングスなどを出していて音源を簡単に再現してしまう。
ヴォーカルについては、キーを下げていないのでさすがに不安定になる場面も多々あったが、あれだけ歌えれば文句はない。
"Junior’s Farm"や"Maybe I’m Amazed"も、久しぶりに聞くと自分のバンドでやってみたい気持ちになる。あとは”Silly Love Songs”を生で聞ければ本望であるが、リンダ亡きあとはやらないと決めているのではないか、というのが友人の意見である。
ところで、ポール・マッカートニーと言えばHöfnerの"バイオリンベース"ということになっているようであるが、私にとってはRickenbacker4001Sである。
セットリストは以下の通り。
01. A Hard Day’s Night
02. Junior’s Farm
03. Can’t Buy Me Love
04. Letting Go
05. Temporary Secretary
06. Let Me Roll It
07. I’ve Got a Feeling
08. My Valentine
09. 1985
10. Maybe I’m Amazed
11. We Can Work It Out
12. In Spite of All the Danger
13. You Won’t See Me
14. Love Me Do
15. And I Love Her
16. Blackbird
17. Here Today
18. Queenie Eye
19. New
20. The Fool on the Hill
21. Lady Madonna
22. FourFiveSeconds
23. Eleanor Rigby
24. I Wanna Be Your Man
25. Being for the Benefit of Mr. Kite!
26. Something
27. Ob-La-Di, Ob-La-Da
28. Band on the Run
29. Back In The U.S.S.R.
30. Let It Be
31. Live And Let Die
32. Hey Jude
encore
33. Yesterday
34. Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band (Reprise)
35. Hi, Hi, Hi
36. Birthday
37. Golden Slumbers
38. Carry That Weight
39. The End