立原恭輔「自由主義者の日記」

保守の立場からの政治問題を主とするblogであったが、いつの間にか「矢島舞依」「Velka」などを中心としたロックファンblogの様相を呈しつつある。 学位は博士(専攻は非公開)。

avril 2017

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ポール・マッカートニーの東京ドーム公演。
私の学生時代、The Beatlesはすでに「伝統芸能」と言われていたものである。
正直なところ、いまさらポールマッカートニーでもないだろう、という気もしなくはないのだが、学生時代の友人が律儀にチケットを取って律儀に誘ってくれるので、今回も行ってきた。

前言を翻すようだが、やっぱり行ってよかった。
The Beatles、Wingsの好きな曲が次々に(ポールおじさん本人によって)演奏される点ももちろんだが、「バンドらしさ」が伝わってくることも魅力の一つである。
いまどき、同期を多用するバンドが多いなか、彼らはステージ上の5人でほとんどの音を出していたように思う。こうなるとポールおじさんも手は抜けない。ベース、ピアノはもちろん、ギターを持てばリズムのみならずリードパートも弾くし、完全にバンドの一員として機能しなければならない。ライブで出せない音をキーボードやギターでどう乗り越えるかもライブの醍醐味だと思っていたのだが、最近通うようになったライブハウスでも、ほとんどのバンドが同期を利用してコーラスやストリングスなどを出していて音源を簡単に再現してしまう。

ヴォーカルについては、キーを下げていないのでさすがに不安定になる場面も多々あったが、あれだけ歌えれば文句はない。

"Junior’s Farm"や"Maybe I’m Amazed"も、久しぶりに聞くと自分のバンドでやってみたい気持ちになる。あとは”Silly Love Songs”を生で聞ければ本望であるが、リンダ亡きあとはやらないと決めているのではないか、というのが友人の意見である。

ところで、ポール・マッカートニーと言えばHöfnerの"バイオリンベース"ということになっているようであるが、私にとってはRickenbacker4001Sである。

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セットリストは以下の通り。

01. A Hard Day’s Night
02. Junior’s Farm
03. Can’t Buy Me Love
04. Letting Go
05. Temporary Secretary
06. Let Me Roll It
07. I’ve Got a Feeling
08. My Valentine
09. 1985
10. Maybe I’m Amazed
11. We Can Work It Out
12. In Spite of All the Danger
13. You Won’t See Me
14. Love Me Do
15. And I Love Her
16. Blackbird
17. Here Today
18. Queenie Eye
19. New
20. The Fool on the Hill
21. Lady Madonna
22. FourFiveSeconds
23. Eleanor Rigby
24. I Wanna Be Your Man
25. Being for the Benefit of Mr. Kite!
26. Something
27. Ob-La-Di, Ob-La-Da
28. Band on the Run
29. Back In The U.S.S.R.
30. Let It Be
31. Live And Let Die
32. Hey Jude
encore
33. Yesterday
34. Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band (Reprise)
35. Hi, Hi, Hi
36. Birthday
37. Golden Slumbers
38. Carry That Weight
39. The End

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TVでフィギュアの世界国別対抗戦を見ていたら、浅田真央ちゃんへの寄せ書きが掲げられた。我が国の選手だけでなく、出場全選手がメッセージを書き込んだという。

優秀な選手はたくさんいるが、ライバルたちからもこれほど愛された選手はなかなかいない。

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5月に発売されるミニアルバム「THE LOVEBITES EP」の試聴会に行ってきた。場所は渋谷のビクターエンタテイメント本社会議室である。会議室といっても窓はない。「レコード会社」だけあって防音されているようである。所属アーティストの音源をお偉いさんが聞いて検討するような機会もあるのだろうし、そうでなくては「爆音試聴会」と銘打ったイベントなどできない。

LOVEBITESについては以前も触れたが、ex.DESTROSEのリズム隊にex.激情☆めたりっちぇのmidoriとex.a Drop of Jokerのmi-yaがギターで参加したガールズメタルバンドである。
冒頭にVo. asami以外の4人が登場し、楽曲解説や制作エピソードなどを語ったあと試聴が行われた。収録されているのは以下の4曲である。

  1. Don't Bite The Dust
  2. The Apocalypse
  3. Scream For Me
  4. Bravehearted

1.と2.はmihoがLIGHT BRINGERのMaoと共作した、いかにもメタルというハイテンポな曲。3.はa Drop of Joker時代の曲をmi-yaがアレンジしたものの「全く別の曲になってしまった」という新曲、4.もmi-yaの手に成る新曲である。

2.は演奏が終わった時、あまりの速さにDs.harunaが思わず「はえー!」と叫んだというだけあって、メンバーにとっても印象が強かったらしい。midoriとmi-yaからも「これダウンピッキングで弾くの?って」「腕の『メタル筋』が……」といったコメントがあった。

「今回挑戦したことがあれば」という質問に対して、midoriは「ボトルネックを初めて使用したこと」を挙げ、mi-yaは「3曲目のアウトロで速弾きした」と答えて「いつもやってるじゃん!」と突っ込まれていた。mi-yaに速弾きがないわけではないのだが、a Drop of Joker時代にはギターソロのない曲も多く、流麗な速弾きが特徴であるmidoriとはタイプが違うとは言えるだろう。公式プロフィールでは「エモーショナルなギター・プレイを得意とする」とされている。

最後はメンバーが出口に並び、参加者ひとりひとりと握手。あまりアイドル要素のなさそうなバンドだが、イベントの際にはこうしたファンサービスがあるのだなと納得。

小柄でいつも厚底靴のmidoriがスニーカーのような靴を履いており、haruna、mihoとは背の高さにあまり違いがない。一方、一番背の高いmi-yaが一番高い靴を履いており、冒頭のあいさつで「大きく見えますが、ほかのみんなが小さいんです」と以前もどこかで聞いたコメントをしていた。

楽曲の感想は、音源を入手してからとする。

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フランス大統領選挙で"国民戦線"のマリーヌ・ル・ペンが支持を集めている。ニュースでは「極右政党"国民戦線"のルペン党首」と呼ぶのが常である。

極右と聞いてどう思うか。軍服まがいの制服に大音量で軍歌を流す街宣右翼や、ハーケンクロイツを掲げた坊主頭のネオナチを連想するのではないだろうか。「右派」「右翼」よりもさらに強く「まともでない」印象を与えるのが「極右」という言葉である。

"国民戦線"前党首で、マリーヌ・ル・ペンの父親でもあるジャン=マリー・ル・ペンはユダヤ人やイスラム教徒の排斥など、極右と言われても仕方ないようなことを主張していたが、マリーヌ・ル・ペンは父親を除名するなどして党の姿勢を修正してきた。社会福祉を重視するのも極右らしからぬ点である。
それでも"国民戦線"が最右翼に位置することは間違いないが、同じフランスの政党"共和国運動"やジャン=マリー・ル・ペンが興した"Blue, White and Red Rally"よりは相対的に左である。

WIKIPEDIAに「極右・右派・中道・左派・極左などの分類はあくまで発語者の主観に基づく相対的なものであり、強い民族主義的傾向をもつ個人・集団を批判するレッテルとして用いられる側面がある」とされている通り、極右という評価は相対的なものであるし、それ以上に問題なのは特定の政党や政治家が「極右だから、まともではない」というレッテル貼りに利用されることである。

私は必ずしも"国民戦線"を評価しているわけではないが、マスメディアが右派でも右翼でもなく「極右」と呼ぶのは公正ではない。我が国の大手メディアでは最右翼に位置する産経新聞も「極右政党・国民戦線」と呼んでいる。

彼らを「極右」と呼ぶなら、共産党も「極左」と呼ぶべきである。中核派や解放派といった過激派の方が左だと考えるのは間違っている。共産党は過激派を「ニセ『左翼』暴力集団」と呼ぶが共産党も立派な「左翼暴力集団」である。どちらも暴力革命を目指す共産主義者であり、スターリニストかトロツキストかというまともな国民にとってはどうでもいい違いしかない。

"国民戦線"が福祉政策を重視することを「ポーズに過ぎない」と批判する者もいるだろう。それならば、共産党が議会主義を唱えるのもその暴力的本質を隠蔽する欺瞞だというべきである。"国民戦線"は極右的政策を修正している可能性があるが、共産党は暴力革命を標榜するマルクス主義と絶縁していないのだから、その本質が変わっていないことが明らかである。

政策や主張を公正に紹介し、輿論の形成に寄与するのがマスメディアの役割であろう。そのメディアが安易なレッテル貼りに加担するのでは、公器の名に値しない。

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「第二次世界大戦で旧日本軍が使った」は間違いではないが、誤解を招く表現である。毎日新聞のことだから、おそらくわざとやっているのだろう。「あの残酷で頑迷な日本軍が使っていた時代遅れの武器」ぐらいの印象を抱かせたいのではないだろうか。

銃剣は大抵の軍隊で使っている。現代戦でも有効である。近年でもイギリス軍がフォークランド紛争やイラク戦争で銃剣突撃を敢行した。

記事中でも指摘されているが「元々人殺しの訓練」というなら剣道も弓道もそうである。
そもそも「道」と呼ばれるものの源は、あまり高級ではないことが多い。茶道の元は「闘茶」だが、これは茶を飲んでその銘柄を当てるような遊びで、賭博にもつながったことから禁止令が出たことさえある。享楽的・娯楽的な闘茶が洗練されて一種の芸術である「茶道」になった。
猿楽は滑稽な芝居や物まねといった芸が徐々に洗練され、世阿弥に至って現在の能の原型となった。
このように我が国の歴史のなかで洗練され体系化された技術・芸能・芸術を「芸道」と呼ぶ。

「剣道」は竹刀の当てっこではないし、「弓道」も単なる的当て比べではない。合戦や人殺しの手段でしかなかったものが洗練されて「道」となり、やがて現代的なスポーツとしても認められるようになったのである。

銃剣道の歴史は浅いが、それをいうなら合気道もせいぜい大正末期から昭和初期に成立したものである。だからといって合気道は武道ではないという人は見たことがない。

私個人としては銃剣道を普及させる必要は感じないが、「日本軍が銃剣を使った」というわけのわからない理由で批判することには反対である。それは単なる難癖であり、銃剣道―日本軍ー戦前回帰といった印象操作に過ぎない。いったい毎日新聞は「武道」をどういうものだと考えているのだろうか。

テレビ東京の番組に弓道に打ち込むポーランド人女子大生が登場したが、武道に対する毎日新聞の理解は彼女よりはるかに劣る。

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しかし、毎日新聞のような左翼集団をバカだバカだと侮ってはいけない。こういう印象操作は案外効果が高い。左翼集団は日章旗や旭日旗を「なんとなく気持ちの悪い、右翼的なもの」と印象付けることにある程度成功しているのである。


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